実際に登った関東のヒルクライム厳選峠7選!絶景も楽しめるおすすめルートを紹介

関東にはヒルクライムの醍醐味をしっかり味わえる峠がたくさんあります。

この記事では、実際に私が走った、山梨・栃木・群馬・茨城エリアにあるおすすめの絶景もある、ヒルクライムスポットを7つ厳選してご紹介!

筑波山の不動峠とつつじヶ丘、富士山、いろは坂、赤城山、榛名山、渋峠、そして一ノ倉沢。

距離や斜度、景色、アクセスのしやすさなど、それぞれに違った個性と魅力があります。

一覧にまとめていますので、それぞれの場所を比較してみてください。

それぞれ実走した記事があるものあるので、参考にしてください。

初心者の方でも、楽しめるルートもありますが、中には「これはちょっとキツいな」と感じる峠もあるかもしれません。

でも、無理をせず、自分のペースで登ればOK!

この記事をきっかけに、気になった峠をひとつ訪れてみてください。

 



ルート一覧

この記事で紹介するヒルクライムポイントの一覧です。

ヒルクライムイベントで記載されているデータではなく、拠点となる場所からのデータになります。

実走に基づいてルートを引き直した数値を使用していますのでご注意ください。

場所スタートトップ距離獲得標高平均勾配
富士スバルライン富士北麓公園富士スバルライン5合目25.5㎞1,322m5.4%
日光日光駅明智平17.1㎞807m4.5%
日光馬返し駐車場明智平7.2㎞438m5.4%
赤城山道の駅まえばし赤城赤城山総合観光案内所23.2㎞1,307m6.0%
榛名山滑川駐車場天神峠14.8 km908 m6.4%
一ノ倉沢道の駅 みなかみ水紀行館一ノ倉沢12.1 km400 m3.7%
渋峠湯畑観光駐車場日本国道最高地点碑19.4 km1,084 m5.3%
筑波山平沢官衛遺跡不動峠4.3㎞289m6.6%
筑波山平沢官衛遺跡つつじが丘11.6㎞570m4.8%

それぞれのルートに特徴があるのが分かります。

ご自身の走力や目的に合わせて選んでください。

富士山:富士スバルライン

Mt.富士ヒルクライム、通称「富士ヒル」の舞台でもある富士スカイライン。

駐車場:富士北麓公園の駐車場

車載で行く場合は、富士北麓公園の駐車場がおススメです。

富士ヒル前の5月は、レースに出場する人の試走も含め、多くのサイクリストが訪れます。

ルート

富士北麓公園の駐車場から、富士山の5合目までのルートはこちらです。

距離が25㎞と長いですが、傾斜がキツイところはありませんので、初心者の方でも比較的登りやすいルートだと思います。

途中には、駐車場やトイレ、自動販売機や展望台もあるので、タイムを気にしないのであれば比較的走りやすいルートです。

5合目では、天気がよければ雲海も見ることができます。

5合目からの景色
5合目からの景色

5合目名物:富士山メロンパン

さらに5合目には売店がり、一番の名物は「富士山メロンパン」。

生地はしとっりふわふわで、雪に見たてたパウダーシュガー。さらに溶岩をココアパウダーで表現されています。

富士山メロンパン
富士山メロンパン

富士山をバックに、「富士山メロンパン」の写真を撮ってください。

注意点:気温の変化と空気が薄い

山は天候の変化が激しいです。その中でも気温の変化への対応は重要です!

気温の変化

出発時は半袖でも大丈夫な気温でも、5合目までくると冬装備が必要なくらいの気温差があります。

特に帰りは下りなので、低体温にならないためにも、しっかりとした準備をしましょう。

この日とても暖かい日でしたが、私が持参した装備は以下の通りです。

  • ウィンドブレーカー
  • 冬用の裏起毛のインナー(汗をかいた夏用インナーの替え)
  • レッグウォーマー

スタート地点の気温しだいでは、ダウンや冬用の手袋、シューズカバーが必要になります。

空気の薄さ

標高が上がるにつれて、空気(酸素)が薄くなっていきます。

富士スバルラインの場合、4合目前後から体感できると思います。※個人差があります。

急に足が回らくなり、体が重たく感じる状況です。

無理せず、ご自身の体力に合わせて走りましょう。

 



日光:いろは坂

栃木県日光市にあるいろは坂は、日本有数の観光地を巡るヒルクライムルート。

名前の由来でもある「い・ろ・は…」と続くカーブが特徴で、飽きのこないコース展開が楽しめます。

駐車場:東武日光駅周辺

スタート地点は、東武日光駅周辺の駐車場。

周辺には有料のコインパーキングが多くあり、時期にもよりますが、早めの時間なら駐車できることが多いです。

参考までに私が停めているのは下の駐車場です。

ルート

標高差約440mを一気に登るコースは、斜度も平均5%前後で一定しており、一定のリズムで登るのがコツ。

紅葉シーズンは絶景が広がり、多くのローディーが訪れる人気スポットとなります。

ゴール地点の明智平展望台からの眺望は、頑張って登ったご褒美になるはずです。

日光駅からスタートして、いろは坂の入り口手前にある、「馬返し駐車場」までが10㎞あります。

しかも、ずっと登りなので注意してください。

いろは坂
いろは坂看板

いろは坂を登ると明智平に到着します。

標高が上がっているので、スタート地点に比べると、空気感が異なるので驚きます。

明智平
明智平

明智平を過ぎて少し下ると、中禅寺湖や華厳の滝、竜頭の滝などの観光スポットがあります。

のんびりサイクリングをするには、ピッタリのルートです。

赤城山

群馬県前橋市側から登る赤城山ルートは、毎年9月に開催される「まえばし赤城山ヒルクライム」でおなじみ。

駐車場:道の駅 まえばし赤城

スタート地点は、道の駅 まえばし赤城の駐車場が便利です。

ルート

ヒルクライムのイベントでは全長約20km、標高差約1,300m、平均勾配6%という数字からも分かる通り、関東屈指の本格ヒルクライムコースです。

スタートから緩やかに始まり、徐々に脚にくる中盤、そして後半の急坂区間と、メリハリのある登りが続きます。

道中は木々に囲まれ、夏場でも比較的涼しく、登坂中に羊や野鳥に出会えることも。

赤城山の羊
赤城山の羊

ゴール地点の大沼エリアは避暑地としても人気で、湖畔で一息つくのもおすすめ。

赤城山総合観光案内所
赤城山総合観光案内所

トレーニングにも達成感重視のライドにも最適な一本です。

 



榛名山

榛名山は、群馬県を代表するヒルクライムスポットで、通称「ハルヒル」の舞台でもあります。

駐車場:滑川駐車場

スタート地点は滑川駐車場。無料で駐車でき、多くのサイクリストが利用しています。

ルート

ヒルクライムは、全長約15km、標高差約900m。

序盤の緩斜面に対して、中盤から後半にかけて急勾配が連続し、特にラスト3kmは平均10%を超える厳しい登りが続きます。

榛名山
榛名山

路面状況は良好で、交通量も少なめ。

ゴールの榛名湖畔では湖と榛名富士のコントラストが美しく、登坂の疲れを癒してくれます。

さらに、湖畔周辺をサイクリングすることができるので、登ったあとの楽しめるのがポイントです。

ゆっくり昼食を楽しむのもおすすめ!

谷川岳一ノ倉沢

群馬県みなかみ町にある「道の駅 みなかみ水紀行館」をスタート地点に、一ノ倉沢を目指すサイクリングは、短距離ながら自然のスケール感をたっぷり味わえる絶景ルートです。

駐車場:道の駅 みなかみ水紀行館

スタート地点の「道の駅 みなかみ水紀行館」はこちらです。

ルート

清流・利根川沿いの静かな道を進み、谷川岳ロープウェイのベースプラザを経由して、一ノ倉沢の展望スポットまでの約12km。

距離はありますが、勾配がキツイ場所が少なく、初心者の方でも走りやすいルートです。

登った先には、切り立つ岩壁が迫る一ノ倉沢の雄大な景観が待っています。

谷川岳一ノ倉沢
谷川岳一ノ倉沢

春の新緑、夏の涼風、秋の紅葉と、季節ごとに違う表情を見せるこのルートは、観光と運動をバランスよく楽しめるのが魅力。

渋峠

日本で最も標高が高い国道の到達点、標高2,172mを誇る渋峠。

駐車場:湯畑観光駐車場

スタートと地点は、湯畑観光駐車場。走り終わった後の観光を考慮すると、こちらが便利です。

ルート

群馬県草津温泉側から登るルートは、全長約20km、獲得標高1,000m超。

夏場でも気温が10度以下になることもあり、しっかりした装備が必要です。

山岳道路らしいスケール感と開放感があり、まさに絶景ライド。

渋峠の途中の景色
渋峠の途中の景色

冬期は通行止めになるため、5月〜10月がベストシーズン。

サイクリストの“聖地”として一度は走っておきたい峠道です。

途中の駐車場で
途中の駐車場で

このルートを一度トライしたのですが、富士見駐車場 展望台で写真を撮っていたら、後ろで下の写真の雲が現れて引き返しました。

急な雨雲
急な雨雲

次回はリベンジしたいです!

山では天候の変化が激しいです。無理せず楽しみましょう。

 



筑波山

茨城県を代表するヒルクライムスポットといえば筑波山!

その中にある不動峠は、ロードバイク乗りにとって“登竜門”とも言える存在で、距離は約4kmと短めながら、平均勾配7~8%の斜度が続くテクニカルなルートです。

駐車場:平沢官衛遺跡駐車場

スタート地点は平沢官衛遺跡駐車場。

無料の駐車場で、多くのサイクリストが駐車しています。

都心からのアクセスも良く、気軽にヒルクライムを楽しみたい人にぴったりのスポットです。

ルート

ルートは以下の通りで、全体的に路面状態もよく走りやすいです。

勾配はメリハリが効いており、ところどころ10%前後が出現します。

平沢官衛遺跡駐車場を出発して不動峠までは、坂の初めと残り500mが若干勾配がキツイです。

路面状態は良く、木陰が多いので夏でも比較的走りやすいのが魅力。

その他は比較的一定で登りやすい坂です。

不動峠
不動峠

不動峠から途中の風返峠までは、アップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げていきます。

風返峠からつつじが丘までは、所々斜面が急な箇所があるので注意してください。

高度が上がっているので、遠く関東平野を見渡せる場所もあり楽しみです。

筑波山からの関東平野
筑波山からの関東平野

頂上のつつじが丘では、筑波山のガマが待っていますので、ぜひ記念撮影してください。

つつじが丘のガマ
つつじが丘のガマ

ご自身の脚力に応じて、不動峠までやつつじが丘までといったように、調整できるのも魅力です。

 



ヒルクライムの注意点:気温と天候の変化

記事内でもお伝えしましたが、山の天気は非常に変わりやすいです。

さらに高度が上がるにつれて、気温の変化は必ずおきます。

そのような変化に対応するには、しっかりとした装備が必要。

参考までに、持参した方がよいアイテムを紹介します。

小さくたためて荷物を少なくできるのが特徴。

少しの雨であれば対応することができるすぐれものです。

登りでかいた汗まみれのインナーの替えとして、特に高地へ行く際のおすすめ。

ヒルクライムに限らず、冬でも使えるアイテムなので、1枚持っていると安心です。

夏用のレッグカバーですが、山頂で寒さを感じた場合、あると有難いアイテムです。

もちろん、裏起毛の商品がよい場合もあります。当日の天候で使い分けましょう。

その他天候によっては、シューズカバーや冬用の手袋など、臨機応変に対応できるように準備することが大切です。

また、急な機材トラブルの対応に必要なアイテムは、こちらの記事をご覧ください。

まとめ

ヒルクライムというと、「キツそう」「脚がないと無理そう」と思われがちですが、実はペースさえ守れば、初心者でも十分楽しめる自転車の楽しみ方です。

今回ご紹介した山梨・栃木・群馬・茨城のルートは、本格的な山岳コースから短めのチャレンジルートまで幅広く、初めてのヒルクライムにもぴったりなスポットがそろっています。

例えば、筑波山の不動峠は距離が短く、交通量も少ないので安心して走れますし、一ノ倉沢は自然の中をのんびり登れる絶景コース。

ちょっと脚に自信がついてきたら、富士山や榛名山のような本格派の登りにも挑戦してみるのもおすすめです。

標高が高くなればなるほど、涼しさや景色のスケール感も増していきます。

もちろん、無理をせず自分のペースで走ることが一番大事。

ヒルクライムの魅力は、速さではなく「自分の力で登り切る」こと!そのものにあります。

登った先には絶景が待っていて、苦労してきたからこそ見える景色に心が動かされる瞬間があります。

アクセスしやすい関東エリアで、こんなにバリエーション豊かな坂が楽しめるのは大きな魅力。

観光や温泉、地元グルメとセットでプランを立てれば、充実した1日になるはずです。

ちょっとでも「登ってみようかな」と思ったら、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。

ヒルクライムは、自転車の楽しみ方をもう一段深くしてくれるはずです。

では!