ビッグプーリー化に興味はあるけれど、「本当に効果あるの?」「取り付けは難しい?」と迷っている方は多いはずです。
今回この記事では、実際に TRIPEAK JETSTREAM PRO2 を購入し、取り付け前のチェックポイントから装着、さらに実走インプレッションまで徹底的にレビューしました。
JETSTREAM PRO2はディレイラー本体を交換せず、プーリーキットを入れ替えるだけで使えるのが特徴。
チェーン角度が緩くなり、チェーンのたわみや摩擦が減ることで、ワットロスの軽減が期待されるパーツです。
とはいえ、「どれくらい変わるのか?」「チェーン長はそのままでいいのか?」など、気になるポイントはたくさんあります。
この記事では、
- ビッグプーリーの効果を分かりやすく解説
- 取り付け時に注意すべきポイント(チェーン長・干渉チェックなど)
- 実際に走ってみたリアルなインプレッション
- 見た目やメンテナンス性の変化
など、購入前に知りたい情報をまとめて紹介しています。
ビッグプーリー化を検討している方や、JETSTREAM PRO2のリアルな使用感が知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
なぜTRiPEAK JET STREAM PRO 2 選んだ?
数あるビッグプーリーの中でもJETSTREAM PRO2を選んだ理由は、次の3点です。
- 純正ケージを外さずに取り付け可能
→ 専用工具や大掛かりな分解が不要。
→ 標準ディレイラーのケージにそのまま装着できるため、変速性能への影響が少ない。 - チェーンの長さを変えなくてもOK(基本的に)
→ ただし、アウター×ローにした際にテンションが限界になる場合はチェーン交換が必要な場合がある。 - セラミックベアリング
→ 回転が非常に滑らか。
→ 軽量で高級感もあり見た目も◎。
これらの特徴は、他社製品では意外と少ない組み合わせです。
「手軽にアップグレードできて見た目も走りも良くなる」という点が、今回の決め手になりました。
ビックプーリーは高額な商品も多く販売されており、中には10万円近くするものもあります。
そこのまでの予算はないので、今回JETSTREAM PRO2を導入することにしました。

取り付け前のチェックポイント
取り付けに入る前に、JETSTREAM PRO2を装着する際のポイントを整理しておきます。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 取り付け方法 | ケージは外さず、プーリーのみ交換 | 標準のディレイラー構造を活かす設計 |
| チェーン長 | 基本そのままでOK | アウターローでテンション不足時は交換 |
| 対応モデル | SHIMANO R7000/R8000/R9100など | 機種ごとに専用品あり |
| ベアリング | セラミックベアリング | 抵抗軽減&回転の滑らかさ向上 |
| メンテナンス | 定期的な注油と清掃 | セラミック系は乾燥状態に弱い |
取り付け自体は比較的簡単で、プーリーを入れ替えるだけ。
ただし、チェーンラインの確認やテンション調整は丁寧に行いたいところです。
私はショップでお願いしましたが、チェーンの長さを変える必要がなかったので、作業は短時間で終了しました。
知識の豊富な方でしたら、ご自分でも問題なさそうです。
ビッグプーリーの効果とは?
「ビッグプーリー」とは、リアディレイラーにある小さな歯車を少し大きなものに交換するパーツ。
一見すると見た目の違いだけですが、実は走りを左右する大切な要素です。
なぜ大きくすると走りが軽くなるのか?
ビッグプーリーによって得られる主なメリットは以下のとおりです。
- チェーンの曲がり角度が緩やかになる
→ チェーンの“ねじれ”や“摩擦抵抗”が減少 ※下の写真参照 - ベアリングの回転が滑らかになる(特にセラミック)
→ ペダルを踏んだときのザラつき感が軽減 - チェーン全体の動きが安定する
→ 変速ショックが減り、静かでスムーズなシフト

通常プーリーとの比較表
| 項目 | 通常プーリー | ビッグプーリー(JETSTREAM PRO) | 効果 |
|---|---|---|---|
| 歯数 | 約11T / 11T | 12T / 18T | チェーンの曲がりがゆるやかに |
| ベアリング | スチール | セラミック | 摩擦が少なく回転が滑らか |
| 抵抗感 | 標準 | 明らかに軽い | ペダリングがスムーズに |
| シフト感 | 標準的 | 特に変化なし | 変速性能への影響は軽微 |
| 見た目 | シンプル | 高級感あり | カスタム感アップ |
実際の効果(最新情報をもとに)
よく言われているのが、ビッグプーリー化によって駆動抵抗を約1.5〜3ワット削減できると言われています。※環境・測定条件により変化あり
一見わずかな差ですが、100km以上のロングライドでは次のような効果を実感できます。
- ペダルが“軽く回る”感覚
- 平均速度が約0.3〜0.5km/h上がるケースも
- 長距離後半の脚の疲労が明らかに軽い
また、セラミックベアリングの採用により、チェーンの回転がなめらかになり、静粛性もアップ。走行中の“シャー”という軽い音が心地よく感じられます。

注意点まとめ
- 取付後は、ディレイラー調整を再確認(特にテンションスクリュー)
- アウター×ローでテンションが限界の場合は、チェーン交換を検討
- 定期的な清掃&注油がベアリング寿命を伸ばす
取り付け後の走行インプレッション
実際にJETSTREAM PROを装着後のインプレッションをお伝えします。
あくまで私の感想ですので、ご了承ください。
ビジュアル
やはり見た目は重要です!!実際に下の写真のように変化しました。

通常のプーリーと比較すると、圧倒的にサイズが異なり存在感が増します!
ディレイラーまわりは、バイクの後ろ姿を決める重要なポイント。
一気に高級感が出ます!
カラーバリエーションも複数あり、ブラックやチタンカラーなら落ち着いた印象に、レッドやブルーなら差し色として映えます。
機能+デザインの両立という点で、JETSTREAM PRO2は非常に満足度が高いと感じます。
走行感
通常のプーリーでは、チェーンが小さな円を強く曲がって通過します。
それがJETSTREAM PROでは、歯数が12T/18Tと大きくなることで、チェーンの“通り道”がゆるやかになり、ペダルを踏む力が自然に後輪へ伝わります。
実際に走行した感想としては、
- スタート時の踏み出しが軽く感じる。
- ケイデンスを上げた時に“空転感”が少なく、くるくる回せる感じがする。
- 巡行時の速度が2~3㎞くらい速いような気がする。
上記の感覚は、環境によるところが大きいので、参考程度にしてください!
その他(変速性能・音)
その他気になる点としては、装着時の変速性能の低下の懸念があります。
私の場合は、変速性能にまったく問題はありませんでした。
感覚的ですが、通常を100とすると95くらいの感じでしょうか。
また、プーリーが大きくなることでの「音」が大きくなる点については、気になるほどではありません。
「チリチリ」とした音はしますが、タイヤと路面の接地音や風の音の方が大きいので問題ない範囲です。
ローラー台での使用時は、若干気になる方もいるかもしれません。
ただし、ショップの方の見解では、馴染んでくると「音」は小さくなるそうです。

数値的には・・・
実際に走行した際に、数値的にはどうかを比較しました。
楽に走れるようになるのであれば、同じ条件下で心拍数がどう変化するかを比較してみました。
※心拍数は体調や環境に左右されるので参考程度にしてください。
【条件】
- ローラー台を使用
- アップ後に20分間 150Wで走行
- 20分後の心拍数を測定
【結果】
- 装着前:148±5bpm
- 装着後:145±3bpm
数値的には若干の違いかもしれませんが、ロングライドやヒルクライムでは効果が期待できるかもしれません。
メンテナンスと注意点
セラミックベアリングを採用していため、定期的なメンテナンスは欠かせません。
ただし手順はそれほど難しくありません。
メンテナンスの基本手順
商品の中に入っている取扱い説明書によれば、
- 最初にプーリーのベアリングへの注油
- 走行5000~10000㎞ごと、または年1回
- チェーンを潤滑するとき、または自転車を洗った後に注油
水に濡れるなどしなければ、メンテナンスは比較的簡単のようです。



チェーン長の確認
基本的にJETSTREAM PROは、純正のチェーン長のままで問題ありません。
ただし、「アウター×ロー(最大ギア)」で変速したときに、ディレイラーのテンションアームが伸び切る場合は、チェーンを1〜2リンク延長する必要があります。
| チェーン状態 | 対応方法 | 備考 |
|---|---|---|
| 通常ギアレンジ内で問題なし | チェーンそのまま使用可 | 調整不要 |
| アウターローでテンション限界 | チェーン延長が必要 | ディレイラー破損防止のため |
※実際に取り付ける際は、アウター×ローでディレイラーの角度を確認し、テンションスプリングが伸び切っていないかを必ずチェックしましょう。
まとめ|JETSTREAM PROは“気持ちよく走りたい人”におすすめ
JETSTREAM PROは、単なる見た目のカスタムパーツではありません。
チェーンの抵抗を減らし、変速をスムーズにし、結果的に「気持ちよく回せる」ペダリングを実現してくれるアイテムです。
実際に感じたメリットまとめ
- ペダルが軽く感じる
- シフトチェンジは純正を変化なし
- 長距離での疲労が減る
- デザイン性が高くバイクの印象がアップ!
注意すべき点
- 定期的なメンテナンス(注油・清掃)は必須
- アウターローでのテンション確認を忘れずに
- 完全な“パワーアップパーツ”ではなく、あくまで“効率化パーツ”
ビッグプーリーの効果は、数ワットという小さな差かもしれません。
しかしその差は、長距離を走ったときや、微妙なケイデンスの変化を感じ取るときに現れます。
JETSTREAM PRO2は、そんな「走りの質」を高めたいサイクリストにぴったりのアップグレードです。
ペダルを踏んだ瞬間に感じる“滑らかさ”。
その小さな変化が、ライド全体をより快適で楽しいものにしてくれます。



